商品を撮る時に考えていること〜ローズキャンドル編
こんにちは。竹内悠貴(たけうちゆき)です。
写真撮影や動画作成の講座を開催したり、商品写真の撮影・プロフィール写真の撮影など承っています!
- 商品撮影が上手くできない
- 全然素敵に写せない
- 小物はどう合わせたらいいの?
商品撮影のお悩み、たくさんいただきます。
どこで写真を教えていても
「〇〇はどう撮ったらいいですか?」
という質問が1番多いです。
そう聞きたくなる気持ち、とてもよくわかります!
で、わたしがどうお答えするか、というと
「どう撮りたいですか?」
「何を伝えたいですか?」
と聞き返すことがほとんどです。
と言われても即実践するのは難しいと思うので、わたしがいつも商品を撮る時に考えていることを例に書き出してみたいと思います。
撮る前に必ず考えることは・・
今日のテーマはこちらのキャンドル。
このキャンドルは、ワークショップでわたしが作ったローズキャンドルです。
かわいいでしょ?
このキャンドルを撮ろう!と思った時、まず何を考えるか、というと、
- どこが好き?
- どこが可愛い?
- どこがお気に入りポイント?
- こだわった部分はどこ?
ってこと。
キャンドルを撮る、ということは、
このキャンドルの魅力を伝えたい!ということ。
その伝えたい魅力はどの部分なのか、を言葉にしていきます。
今回の例ですと、キャンドルのこだわりポイントは
- 花びらの色
- 中心の白、ピンクから黄色へ、グリーンへ、少しずつ濃くなるグラデーション
このキャンドルの写真とともに、見ていただいた方に伝えたいメッセージは
- 欠けていてもそれで完璧
こうやって言葉にした魅力ポイントを、写真に写していきます。
この作業をせずに写真を撮ることはしません。
だって、何を伝えたいのか、不明瞭なまま撮影したら、どう撮ったら良いかわからないし、撮った写真も、それで良いのか判断できませんもの。
言葉に変えることで「何を撮るのか」が明確になります。
今回の例だと、ポイントになるのは「グラデーション」と「欠けた花びら」です。
実践編1「色のグラデーション」を写す
今回、写したいのは「バラ」ではなく、「花びらの色のグラデーション」なので、キャンドル全体は写しません。
ローズキャンドル全体を画面の中に入れてしまうと、バラの形であったり、バラの花であることに意識が行きます。
色に注目してもらいたいので、写っているものがバラ(の形をしたキャンドル)であることには今回は意味がありません。
(こうやって要素を引き算していくのもコツのひとつ!)
こだわりポイントのグラデーションが綺麗に見えるようにしたいので、
色の変化が写る角度を探しました。
横からも良いけど、真上からのアングルもいいかな?
実践編2「欠けていて完璧」を写す
「欠けていてもそれで完璧」なので、欠けてしまった花びらがちゃんと写っていて欲しい。
普段撮っているお花の撮影だったら、傷のある花は主役に選びませんし(笑)、より美しさを追求するなら、傷のない部分を撮った方がもちろん良いでしょう。
ですが今回は、制作途中で欠けてしまった花びらにこそ意味があるので、その部分がしっかり見えるように撮りました。
欠けてるから愛おしいなんて、よく言うけれど、しみじみ実感したのはこのキャンドルを作っている時でした。
意図して作り出せない、偶然であり必然の歪み、欠け。なんて愛おしいんでしょう。
まとめ
ブツ撮り(商品撮影)は、商品のスペックを伝えるものであるとともに、その商品への思いやこだわり、愛情を伝えるためのもの。
どう撮ろう? ではなく、何を伝えたい? と思考のベクトルを変えることをオススメします!
伝えたいコトを明確にしてから撮ると、迷いが少なく、撮りやすくなりますよ。